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Rolf Movement®︎ワークショップを終えて。2019.09.25

すこし時間が経ちましたが、この感覚を身体だけではなく、文字として残しておこう、と思いここに綴ります。

9月1日から3日間、日本の素晴らしいムーブメント講師、田畑浩良さんと、ヨーロッパのダンサーでもある、ロルフムーブメント講師Nicola CarofiglioさんWSを受けてきました。テーマは『Em-body Orient/Occident   会場は神社のなかにあり、広ーい畳と境内から響く鈴の音や鳥の声が本当に心地よかった。。

私にとって、ほぼ初めてのロルフィングWS。ロルファーの方に混じっての参加は内容についていけるのか、正直かなり不安でした。

1日目。場と出会うことからはじまりました。自分のスペース、部屋、部屋の外、手や身体で敬意を払って触れていく、手の届かないところは、目線で触れていく。無自覚に閉じていた感覚は、その場が安心安全だとわかると、ゆっくりと感覚がひらいていきました。

畳に仰向けに寝る。
Nicolaさんの声の振動、音から伝わる安心感。背中には横にひろーく広がる畳。建物の外の神社からやさしく響く鈴の音。ふぅーーー。と身体が落ち着き、その場に馴染んでいく。

言葉は必要最小限。静けさのなか、短く、みんなで感覚をシェアするじかん。はじめはこんな事言ってしょうもないかな…。と様子を伺っていたものの、その場にいる誰もが上でも下でもなく、互いに尊重する空気で、すぐにその遠慮はなくなりました。

『その場にいかに静けさをつくるかが本当に大切で、深い静けさがあれば、セッションは1秒で済んでしまうかもしれない。時間じゃない』

静けさをどのようにつくるか、それは、WSの場に居た人たち皆んなの姿勢から教えていただいたような気がしました。
待つということ、相手をコントロールしない、まなざしの所在、呼吸、間合い、尊重する態度・・・ その都度の変化をお互いに受け容れていき、すべてがその場の静けさをつくっていきました。

Embodymemt(体現)という言葉の意味を掘り下げていくなかで、言葉の意味、言葉の響き、言葉をバラバラにしてそれぞれの語源をたどり、その全てが感覚として自分の身体におちていくようでした。言葉を文字情報以外からもたくさん受けとっている事に気付かせていただきました。

また、ゴールに相手を引っ張っていくのではなく、今のこの場に全てがあるというか…すごく抽象的な話になってしまっていますが、知識よりも感覚が何よりも大切なんだと感じました。その感覚の支えとなるのが知識というか。
いろんなものを自由に感じていいんだよ。という場を皆さんでつくっていけたことが、私に静けさを与えてくれたような気がします。


私事をお話しすると、バレエをやっていた時は『正しいこと=脚は必ずターンアウト。床から足が離れたら必ずつま先は伸ばす。肩は下げる、外筋は太くなるから内筋をつかう…』こんな感じでそれ以外は全て間違っている。みたいな極端な思いが強かったです。ダンス以外の日常でもこうしなければ…が強く、それが出来ない自分は劣っている、人と違う考えなのは私がおかしいのかな。と思っていて、自分が何を感じているかはどうでもいい事だとずっと思っていました。

そんな自分が、本当の本当に大切にしていきたいことを、田畑さん、Nicolaさん、そして参加者の皆さんの在り方からあらためて気付かせていただきました。
いま現在でも、聴覚が前よりもひらいているからか、カフェのBGMや街の音がとても騒がしく感じますが、そんなときに『どのようにして自分のなかに静けさをもつか』という問いが私のなかに響き続けています。
疲れたなぁ〜という日は駅からの帰り道、地面を信頼して歩いてみると、家に着く頃には身体が楽になっています。

この3日間で体験した内容は、日が経つにつれて自分の中で角が取れ、輪郭がぼやけてくるかもしれません。でも、それで良いと思っています。刻まれた記憶は永遠に、この身体にあるはずです。

 

 

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